ウィキペディアを見て気になる項目があったので、ちょっと調べてみました。
気になった項目は「アウターワールド」。
日本国内だと、1992年にスーパーファミコン版、1994年に3DO版が発売されているゲームになります。
『アウター・ワールド(スーパーファミコン)』(Amazon)
『アウターワールド(3DO)』(Amazon)
ビクター音楽産業が発売したスーパーファミコン版の表記は『アウター・ワールド』で、エレクトロニック・アーツ・ビクターが発売した3DO版の表記は『アウターワールド』なのですが、ここでは特に気にしないでおきましょう。
英語表記はどちらも『OUTER WORLD』なので、カタカナ表記にする際にスペースをどう表現するかの差が出てしまっただけのことでしょうから。
まぁ、原題は『Another World』なので、『OUTER WORLD』自体が日本向けの表記なんでしょうけど。
で、ウィキペディアを見て何が気になったかというと、登場人物の「レスターと行動を共にする異世界の住人」の項目に「名称不明(ヤマシタと呼ぶとする文献もある)」とあるのです。
ヤマシタ??
「名称不明(ヤマシタと呼ぶとする文献もある)」のところにある引用元を見ると「懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド」とあります。
『懐かしスーパーファミコンパーフェクトガイド (M.B.MOOK)』(Amazon)
『懐かしスーパーファミコンパーフェクトガイド Kindle版』(Amazon)
手元に「懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド」があったので確認してみると、無理ゲーランキングの1位として『アウターワールド』が紹介されていました。
ここでスーパーファミコン版の『アウター・ワールド』なのに『アウターワールド』と表記しているのは、決してボクが書き間違いをしているわけではなく、本書の26ページにそのような表記があったことに起因することはご理解いただければと思います。
そして、本書の「スーパーファミコンソフト完全目録」の121ページに『アウター・ワールド』と書かれていることは特に気にしないでおきます。
で、「懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド」の26ページを見ると、こんな表記がありました。
その後、牢屋で出会った人物「ヤマシタ」と共に要塞から脱出できればクリアになるが~
スーファミ版も3DO版もパッケージや取扱説明書には一切キャラクター紹介のページはありません。
主人公の名前は物語のページに「レスター・ナイト・チェイキン」とあるのですが、それ以外の用語はわからず、主人公が訪れる世界も「アウターワールド」と表現しているだけで、特に固有名詞を使って紹介することもありません。
これって何が要因なのかと不思議に思うのですが、ゲームをプレイしたことがある人であれば、なんとなく何を意味しているか分かってしまうことだったりします。
主人公が檻に閉じ込められた後、宙づりにされている檻を左右に揺らす場面で、警備の人物が発する言葉がなんとなく「ヤマシタ」と聞こえるんですよね。
但し、ここで重要なのは「ヤマシタ」と聞こえるだけで、実際に「ヤマシタ」と言っているかはわかりません。
他の場面でもキャラクターがしゃべることはありますが、たぶん、こんなところはローカライズされていないはずなので、元の言語、フランス語で何を言っているか当たるのが正しいのでしょうけど、今回は特にそのことについては問題視しません。
さて、「ヤマシタ」ですが、ネットではどんな感じで扱われているのでしょうか。
調べてみると、こんなページにたどり着きました。
ブログなどではほかでもいくつか「ヤマシタ」と呼んでいるサイトを見つけましたけど、言い始めたのがどのサイトなのかはわかりません。
ただ、昔から「名称不明(ヤマシタと呼ぶとする文献もある)」の人物を「ヤマシタ」と呼んでいる人がたくさんいることだけは理解できました。
何よりもこのサイトに当たり前のように載っていることが、より多くの人に「ヤマシタ」を広めてしまった原因でしょう。
アウターワールドとは (アウターワールドとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
通称は通称として広まるのは構わないのですが、間違った情報がウィキペディアに掲載されると正式名称の様に伝わってしまうので、ゲーム関係の書籍に関わる方はぜひ正式名称と通称の使い分けをしっかりとしてください。
あと、ウィキペディアを編集できる人が常識の範囲で編集することを願っております。
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