〇〇の部分にハード名が入る『懐かし〇〇パーフェクトガイド』シリーズは、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイまでの3冊で止まっているのですが、その後、別の出版社から『懐かしのプレイステーションコンプリートブック』という本が発売されています。
『懐かし〇〇パーフェクトガイド』シリーズの「パーフェクト」が、巻末に発売タイトルリストが掲載されていることから無理矢理「パーフェクト」にしているのと同様、『懐かしのプレイステーションコンプリートブック』も巻末に発売タイトルリストが掲載されているから「コンプリート」にしていることは、もはやみなさんご存知であろうと思います。
この本に関してはボクもいくつか記事を書かせていただいていたのですが、パッケージ素材の協力を一切していないため、どこでパッケージ写真の素材を入手しているのか、かなり気になっている本だったりします。
とはいえ、パッケージは全体の素材の一部なので、ゲームの画面や説明文の方がメインにならなくてはならないのがこの手の本の重要なポイントだと思います。
そこで、パラパラとページをめくってみると、ほぼパッケージだけで構成されたページが出てきてしまうので困ったモノです。
「懐かしのプレイステーションコンプリートブック」（Amazon）
この2ページには、ディースリー・パブリッシャーのSIMPLE1500シリーズをすべて掲載しているということなので、実用シリーズやハローキティはどうした、などと野暮なことは言いませんけど、パッケージが揃っていれば裏返してカルチュア・パブリッシャーズのパッケージが紛れていないか確認してみたいモノです。
まぁ、再販で販売数を伸ばしているシリーズのはずなので、きっと序盤のナンバリングのタイトルについてもディースリー・パブリッシャー版があるのでしょうから、そこは単純に問題ないと思うのですが、それならば『THE野球 ～プロ野球実名版～』はどうした？と思わなくもないのですが、その辺も些末なことだから突っ込み入れない方がいいですかね。
『SIMPLE1500シリーズVol.21 THE 野球 ～プロ野球実名版～』
ちなみに巻末の発売タイトルリストを見たら、しっかりと2001年6月7日のところに『SIMPLE1500シリーズVol.21 THE 野球 ～プロ野球実名版～』が記載されているので、気になる方は本を見て確認してください。
正直、文字が小さくて目がやられます。
ともかくこれだけのパッケージ素材を用意できるなんて、誰に協力依頼をしたのだろう、と思わなくもないのですが、そもそもこれらのパッケージデータはソニーさんのサイトを見ればそれなりにあるため、パッケージ写真を撮影しなくてもネットでそれなりにパクることができるはずだし、それぐらいのパクリ癖のある人によるプロジェクトなので、何でもありだろうな、と想像できるわけですが、そうなると46ページの「気分は名探偵！？ アドベンチャーゲーム１０」の1位にランクインしている『街 ～運命の交差点～』のパッケージ素材に疑問を持たざるを得ません。
プレイステーション版『街 ～運命の交差点』のパッケージのメインビジュアルは、確かにこの写真に似たつくりになっているのですが、実際にはすべてイラストではなく写真になっています。
そこで、以前、twitterでこの素材の元ネタがどこにあるか確認したところ、こんなやり取りが発生しました。
詳しいやり取りはわざわざスクリーンショットを取る必要もないし、迷惑をかけることになるのでリンク先を確認して頂くとして、出典がファンアートであることに驚いてしまいました。
当然ながら、ファンアートとして描かれた方は別にこの本に間違って掲載されることを望んでいたわけではないですから、単なる犠牲者です。
問題は、「ネットから素材をパクっていること」と「間違った情報を掲載していること」の見事なコラボレーションが成立していることです。
この本に関しては、上の方でボクも関わっていることを書きましたけど、自分が担当したページのゲームの説明と画面素材と周辺機器の写真を用意しただけで、パッケージデータは全く用意していません。
多分、他の執筆者についても同じような対応だと思うので、完全に編集の暴走と言わざるを得ません。
奥付のページを見ると、引用についての基本方針があるのですが、これが本当に引用の範囲にあることなのか疑問を持たざるを得ません。
『懐かしのプレイステーションコンプリートブック』が発売された後、『懐かしパーフェクトガイドVol.1』のパッケージ写真を撮影する際に、QBQの渡辺さんに上記のページのことを聞いたところ、ニヤニヤしているだけで何も教えてもらえなかったことを合わせてご報告しておきます。
さて、今後はどのあたりを紹介しようかと思いつつも、実のところ『クソゲー番付』シリーズについては、文章に対する細かい検証をしなくてはならず、結構な時間を要することになりそうです。
なので、次回については、『懐かしパーフェクトガイド』の新作が発売されるタイミングあたりまで時間を置いて行おうと思っています。
ナンバリングも丁度揃えることができますし……次があるのか知らないけど。
ＱＢＱ（渡辺則明氏）が編集しているゲーム本 ※確認できている範囲の本を掲載しています
20160518「懐かしファミコンパーフェクトガイド」（マガジンボックス）
20160921「懐かしスーパーファミコンパーフェクトガイド」（マガジンボックス）
20161215「ファミコンクソゲー番付」（マイウェイ出版）
20170225「懐かしゲームボーイパーフェクトガイド」（マガジンボックス）
20170421「蘇るファミコン必勝本」（宝島社）
20170513「スーパーファミコンクソゲー番付」（マイウェイ出版）
20170710「本当に面白いファミコン神ゲーベスト１００」（マガジンボックス）
20170727「懐かしのプレイステーションコンプリートブック」（メディアックス）
20170925「ゲームボーイクソゲー番付」（マイウェイ出版）
20171010「懐かしパーフェクトガイドＶｏｌ．１」（ダイアプレス）
20171214「プレイステーションクソゲー番付」（マイウェイ出版）
20180111「懐かしパーフェクトガイドＶｏｌ．２」（ダイアプレス）
20180217「懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー!!」（マイウェイ出版）
20180410「懐かしパーフェクトガイドＶｏｌ．３」（ダイアプレス）
20180711「懐かしパーフェクトガイドＶｏｌ．４」（ダイアプレス）
20181011『懐かしパーフェクトガイドＶｏｌ．５」（ダイアプレス）
※上記以外にもQBQの渡辺則明氏が編集しているゲーム関係の本がありましたら、コメント欄などで教えてください。
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